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チームビルディングで職場のコミュニケーションを活性化!信頼関係を築く実践ヒント

チームビルディングで職場のコミュニケーションを活性化!信頼関係を築く実践ヒント

最近、「チーム内でのコミュニケーションが減ってきた」「メンバーの距離が少し遠く感じる」

そんな悩みを抱える職場が増えています。テレワークの普及や忙しさの中で、ちょっとした雑談や意見交換の機会が減り、お互いの考えが伝わりにくくなってしまうことも多いのではないでしょうか。

しかし、コミュニケーションがうまく取れない状態が続くと、チームの一体感が失われ、ミスが増えたり、仕事へのモチベーションが下がったりと、さまざまな影響が現れてしまいます。そんなときこそ見直したいのが「チームビルディング」です。

チームビルディングとは、メンバー同士の信頼関係を築きながら、協力して成果を生み出すための「関係づくり」のこと。単に仲良くするだけでなく、「互いを理解し、支え合えるチーム」をつくることが目的です。

本記事では、堀公俊氏の著書『チームビルディング 人と人を「つなぐ」技法』を参考に、チームのコミュニケーションを深めるための考え方や実践のヒントを紹介するとともに、実際に料理を通じてチーム力を高める体験ができるパティアの「料理deチームビルディング」についても詳しくご紹介します。

人と人の“つながり”を育てることで、仕事がよりスムーズに、そして楽しくなる——そんなヒントをお届けします。

■目次
1.なぜチームビルディングが重要?現代の職場で求められる理由
2.コミュニケーションの前に!チーム作りは「知り合うこと」から始まる
3.チーム内のコミュニケーションを円滑にする3つのポイント
4.コミュニケーション力を高めるには、「傾聴」と「リアクション」がカギ!
5.料理を通じてコミュニケーション力を高めよう
6.パティアの「料理deチームビルディング」でチームの親密度を上げよう
7.まとめ:チームビルディングでコミュニケーションを活性化しよう

なぜチームビルディングが重要?現代の職場で求められる理由

職場でともに働く人々の集まりを「チーム」と呼びます。チームとは、同じ目的に向かって協力し合う人たちの集団です。人が集まれば、そこには必ず“関係性”が生まれます。つまり、組織とは人の集合体であると同時に、人と人との関係性のネットワークでもあるのです。

この関係性の質こそが、チームの成果を大きく左右します。上司や同僚と信頼関係があるときのほうが、意見交換もしやすく、仕事の進みもスムーズです。メンバー同士のつながりが強いほど、アイデアの数も質も高まります。

反対に、信頼が欠け、協力しようという姿勢が薄いチームでは、どんなに立派な仕組みやルールを整えても思うような成果は出ません。

では、どうすればチームはより効果的に機能するのでしょうか。それには、スポーツの試合前にウォーミングアップを行うように、チームとしての“準備”や“整え”が必要です。

チームを支える3つの要素

経営学者チェスター・バーナードは、組織が成立するためには次の3つの要素が欠かせないと述べています。

① 共通の目的

チームをひとつにまとめるには、明確な目的や目標、役割の共有が欠かせません。この共通の枠組みがないと、単に個人が集まっているだけで、まとまりのある行動をとることはできません。

② 貢献しようとする意欲

チームの成功には、「自分の力をチームのために発揮したい」という気持ちが必要です。どんなに目的が共有されていても、「自分さえ良ければいい」「あの人とは関わりたくない」という姿勢では、チームは機能しません。お互いを支え合おうとする意識があってこそ、組織は力を発揮します。

③ 円滑なコミュニケーション

意志や行動の調整がうまくいかないと、せっかくの意欲も成果につながりません。活発なコミュニケーションを通じて考え方をすり合わせ、方向性を共有していくことが重要です。会話が少なく意思疎通が取れていないチームは、実質的にはチームとして機能していないのです。

チームを機能させる「チームビルディング」

チームビルディングとは、これら3つの要素を整え、チームが最大限に力を発揮できるようにするための取り組みです。
たとえば会議や打ち合わせの場では、まず目的や目標を明確にし、メンバー同士の関係を築き、意見を交わしやすい雰囲気を作ることが求められます。これがまさにチームビルディングの実践です。

チームを“ただの集まり”から“ひとつの組織”へと成長させるためには、意識や行動の方向性をそろえることが欠かせません。さらに、チームの状態は常に変化するため、定期的に状況を観察し、関係性やモチベーションを高める働きかけを続ける必要があります。

チームビルディングの質が、最終的な成果を左右すると言っても過言ではありません。

コミュニケーションの前に!チーム作りは「知り合うこと」から始まる

先ほど述べたように、チームの力を高めるうえで欠かせないのがコミュニケーションです。しかし、その前提として必要なのが「関係性づくり」です。

チームビルディングの第一歩は、メンバー同士がお互いを知ることから始まります。人は機械のように指示通り動くわけではありません。相手の考え方や性格を理解していないと、スムーズに連携するのは難しいものです。信頼できる関係があるときの方が、遠慮がちな関係よりもずっと仕事が進みやすい――これは誰もが感じたことがあるはずです。つまり「関係性」は、あらゆるチーム活動の土台なのです。

その土台を築く最初のステップが、「互いを知る」ことです。初対面であれば、名前や担当業務といった基本的な情報に加え、趣味や休日の過ごし方など、少しプライベートな話題も交えながら会話を広げていきます。たとえ長く一緒に働いている仲でも、意外と相手のことを知らないまま、表面的な関係にとどまっていることは少なくありません。

自己理解と相互理解を深める「ジョハリの窓」

自分と他者の関係を理解するための有名な心理学モデルに「ジョハリの窓」があります。
これは、「自分が知っている/知らない」と「他者が知っている/知らない」という2つの軸で、自分の心の中を4つの領域に分けて考えるものです。

開放の窓:自分も他者も知っている領域(例:名前、性格、得意分野など)

秘密の窓:自分は知っているが、他者には話していない領域(例:不安、失敗、悩みなど)

盲点の窓:自分は知らないが、他者は知っている領域(例:癖、思わぬ長所など)

未知の窓:自分も他者も知らない領域(例:まだ気づいていない能力や可能性など)

自己開示(自分の情報を伝える)とフィードバック(相手からの反応や意見を受け取る)を繰り返すことで、「開かれた窓」は広がり、信頼関係も強まっていきます。お互いに少しずつ本音を話し、理解し合うことでチームの絆が深まっていくのです。

効果的に関係を深めるための5つのポイント

相手を理解しようとするあまり、すべてを知ろうとすると時間がいくらあっても足りません。そこで、関係づくりを進めるうえで意識したい5つのポイントを挙げます。

① 相手の興味・関心を知る

何に関心を持っているかを知ることは、相手を理解する近道です。「これ面白そう」「やってみたい」と思う気持ちは、行動や判断の原動力になります。自分の興味を共有し、相手の関心にも耳を傾けることで、親近感や共感が生まれます。

② 行動の基準を知る

人によって、物事を判断する軸は異なります。損得を重視する人もいれば、倫理や正しさを大切にする人、感情や直感を優先する人もいます。どのタイプが良い・悪いではなく、価値観の違いとして理解することで、相手の行動がより読み取りやすくなります。

③ モチベーションの源を探る

人が動く理由はさまざまです。人に喜ばれることにやりがいを感じる人もいれば、挑戦することで成長を実感する人もいます。何に喜びややる気を感じるのか――それを理解することが、チームの活力を生み出すヒントになります。

④ 強みや得意分野を把握する

それぞれに「持ち味」があります。知識、スキル、経験、ネットワーク、行動力など、どんな強みもチームにとって貴重なリソースです。本人が気づいていない強みを周囲が指摘することで、新しい役割が見えてくることもあります。

⑤ 本音や想いを共有する

ある程度の関係が築けたら、表面的な会話だけでなく、本音にも触れてみましょう。仕事やチームに対する思い、課題への違和感、モヤモヤしていることなどを話すことで、相互理解が一段と深まります。「話してよかった」「分かってもらえた」という経験が信頼関係を強くするのです。

協働のために「前提をそろえる」

関係づくりに加えて、チーム全体で共有しておくべきもう一つの要素があります。それは、仕事の前提となる知識や情報をそろえることです。

状況認識がバラバラのままでは、どんなに話し合っても噛み合いません。自分たちが置かれている環境、社会の動き、競合の状況、チームの目標や成果など――共通の理解を持つことで、初めて同じ方向に進むことができます。

メンバーがそれぞれの視点で情報を持ち寄り、不足している部分を補い合いながら、リアルな言葉で対話を重ねる。そうした積み重ねが、強いチームを支える土台となるのです。

チーム内のコミュニケーションスキルを高める3つのポイント

前半では、チームメンバー同士が知り合い、情報を共有することの重要性について触れました。
ここでは、堀公俊氏の著書『チームビルディング 人と人を「つなぐ」技法』を参考に、チームのコミュニケーション力を高めるための3つのポイントをご紹介します。

① 相手の話をしっかり聴き、共感を示す

話し合いにおいて何よりも大切なのは、相手の言葉や気持ちをきちんと受け止める姿勢です。相手の意見を否定したり、途中で遮ったりせず、「そう考える理由があるんだな」と共感をもって聴くことが信頼関係の土台になります。

つい自分ばかり話してしまう、他人の発言にすぐ意見したくなる——そんなときこそ「聴く力」が試されます。まずは相手の思いをしっかり受け止めることを意識してみましょう。

② 会話を楽しみ、真剣になりすぎない

堀氏の考え方にもあるように、会話は意見を戦わせる場ではなく、互いの思いを通わせる交流の時間です。本音を話すことは大切ですが、遊び心を忘れず、雑談のように気軽な雰囲気で話すことが大事です。

自分の主張を通そうとするあまり、相手を言い負かそうとしてしまうと、会話の目的から離れてしまいます。リラックスした空気の中で、相手の言葉を受け止めながらやり取りを楽しむことで、自然と信頼関係が深まります。

③ 結論を急がず、自由な意見交換を大切にする

会話の目的は、結論を出すことではなく、互いの考えを共有することにあります。会議のように無理にまとめようとせず、「そういう考え方もあるんだ」と受け入れる姿勢を大切にしましょう。

リーダーやファシリテーターが落としどころを先に決めてしまうと、自由な発言がしづらくなります。あえて結論を求めない“余白のある対話”が、チームに新しい気づきをもたらします。

このように、堀公俊氏の著書にも示されているように、チームの会話を「意見をまとめるための場」ではなく「思いを共有する場」として捉えることで、お互いの理解が深まり、チームの信頼関係がより強固なものになります。

コミュニケーション力を高めるには、「傾聴」と「リアクション」がカギ!

前の項目でお伝えしたように、相手の話をしっかり聴き、それに対して適切に反応することが、良いコミュニケーションの基本です。ここでは、その2つのポイントをどのように実践していけばいいのか、具体的に見ていきましょう。

まずは「聴く力」を磨こう

会話というと「自分が何を話すか」に意識が向きがちですが、実は一番大切なのは「聴く姿勢」です。相手の話をただ耳で聞くのではなく、「理解したい」という気持ちをもって向き合いましょう。体の向きを相手に向け、軽く目を合わせながら、心を開いて聴くことが大切です。これがいわゆる“積極的傾聴”であり、耳だけでなく“心で聴く”ことを意識するのがポイントです。

そのためには、まず「自分が話すこと」を少し脇に置く必要があります。「次に何を言おう」と考えていると、意識が自分に向いてしまい、相手の言葉を十分に受け取れません。「それは違う」「なぜそう思うの?」と判断や分析をする前に、まずは「そう感じているんだな」とそのまま受け止める姿勢を持ちましょう。共感的に聴くことで、相手は安心して話を続けられるようになります。

うまく傾聴するコツは、相手に興味を持つことです。「この人の考えをもっと知りたい」「次はどんな話が出てくるんだろう」といった好奇心が、自然と聴く力を高めてくれます。もし相手そのものに関心を持ちにくい場合は、話の内容に注目してみましょう。「自分も知っている話だ」と決めつけずに聴けば、新しい発見があるかもしれません。

気持ちはリアクションで伝わる

どんなに真剣に聴いていても、リアクションがなければその気持ちは相手に伝わりません。無表情や無反応のままだと、相手は「興味がないのかな」と不安になってしまいます。逆に、うなずいたり、「へぇ」「なるほど」「それで?」といった相槌を返したりするだけで、相手は「きちんと聴いてもらえている」と感じます。さらに「つまり○○ということなんですね」と要約して返すと、理解していることがしっかり伝わります。会話の盛り上がりは、リアクションの質に左右されると言ってもいいでしょう。

また、「それはすごいですね」「よかったですね」といったポジティブな反応を加えると、相手も嬉しくなり、会話がより弾みます。特にオンラインミーティングでは、反応が伝わりにくいので、普段より少し大きめにうなずくのがおすすめです。OKサインを出したり、笑顔でうなずいたりと、手や表情を使うリアクションも効果的です。

料理を通じてコミュニケーション力を高めよう

コミュニケーション力は、頭で理解するだけでは身につきません。実際に体験しながら学ぶことが大切です。その実践の場としておすすめなのが、料理教室でのチームビルディングです。

料理づくりの過程には、コミュニケーションの基本である「傾聴」と「リアクション」が自然と求められる場面が数多くあります。例えば、「どの調味料を使う?」「火加減はこれでいい?」といった相談では、相手の意見をしっかり聴く傾聴力が必要です。この盛り付けの方が見栄えがいいね」といった意見に対して、うなずきや相槌などのリアクションを返すことで、意見が受け入れられたことが伝わります。「なるほど、その方法いいね!」「その切り方きれい!」とポジティブに反応することで、協力しやすい雰囲気が生まれます。

このように、料理の共同作業は自然にコミュニケーションの実践の場となり、チーム内の関係性をより良くしていきます。
さらに、完成した料理を囲んで食事を楽しむ時間は、リラックスした雰囲気の中でお互いの新しい一面を知るチャンスにもなります。

パティアの「料理deチームビルディング」でチームの親密度を上げよう

そんな“料理を通じてコミュニケーションを育む場”として人気なのが、パティアの「料理deチームビルディング」です。パティアでは、企業研修やグループワークの一環として、チームワークの向上を目的としたプログラムを提供しています。

なんと、「料理deチームビルディング」は、事前のプログラム打ち合わせから、会場や講師の手配、当日の設営、食材準備、片付けまでをすべてお任せいただけるパッケージサービス。企業の担当者様の負担を大幅に軽減し、安心して質の高いチームビルディングを実現できます。

また、オプションで「懇親会プラン」もご用意。チームビルディングで作った料理をそのまま囲んで懇親会を行えるため、移動の手間もなく、幹事様の負担をさらに軽減できます。仕事を離れたリラックスした雰囲気の中で、自然な会話が生まれ、より深い交流が育まれます。

さらに、料理は言葉や文化の壁を越えられるツールでもあります。パティアのプログラムは、多国籍な職場でのコミュニケーション促進にも最適。外国人社員と日本人社員の心の距離を縮める効果があり、異文化交流を目的とした研修にも選ばれています。英語対応が可能な講師も在籍しているため、安心してご参加いただけます。

プログラムの特徴

・少人数から大人数まで対応:10名程度の小規模チームから、80名までの大規模グループまで柔軟に対応可能。
・短時間で効果的に学べる:2〜3時間のプログラムで、傾聴やリアクションを意識した実践的なコミュニケーションを体験。
・完成後のシェアタイム:作った料理を囲みながら交流することで、自然な会話と笑顔が生まれます。

参加者は、楽しみながら協力し、普段の業務では見えにくい相手の考え方や個性を知ることができます。結果として、職場のコミュニケーションが活性化し、チーム全体の信頼関係と協力体制が強化されるのです。

実際に体験できるプログラムはこちら

料理deチームビルディング|サービスページを確認する

まとめ:チームビルディングでコミュニケーションを活性化しよう

職場のコミュニケーションが減ると、チームの一体感や仕事の効率に影響が出ることがあります。しかし、意識的にコミュニケーションを育む場を作ることで、信頼関係を深め、協力しやすいチームへと変化させることができます。

本記事で紹介したように、チームビルディングは単に仲良くなるための活動ではなく、互いの考えを理解し、支え合える関係をつくることが目的です。具体的には、傾聴やリアクションといった会話のスキルを意識したり、チームで共同作業を行ったりすることが有効です。特に、料理教室のように楽しみながら協力できる体験は、コミュニケーションを自然に活性化させる絶好の機会となります。

そこでおすすめしたいのが、パティアの「料理deチームビルディング」です。パティアでは、料理を通じてチームの会話を引き出し、傾聴やリアクションを実践できるプログラムを提供しています。作業を共にし、完成した料理を囲むことで、普段の業務では見えなかったメンバーの魅力や考え方に気づき、信頼関係を深めることができます。

楽しみながら学び、自然にコミュニケーション力を高めることで、チーム全体の雰囲気がより良く、仕事もスムーズに進むようになるでしょう。

参考文献
堀公俊[著](2024年6月)、『チーム・ビルディング 人と人を「つなぐ」技法』、株式会社日経BP 日本経済新聞出版