グローバルチームのチームビルディング研修になぜ「料理」が有効なのか

異なる文化背景を持つ人々との関係を築くためには、適切なコミュニケーション、そして最初のステップが重要であることは多くの企業が認識していることでしょう。しかし、外国人社員とのコミュニケーションは、言葉の壁や文化の違いにより困難を伴うことがあります。初期の段階で信頼関係を築くことができれば、その後の業務遂行がスムーズになります。こうした課題を克服するためには、共通の趣味や興味を通じてコミュニケーションを取る方法が効果的です。今回はその方法として「Team Building(チームビルディング研修)」に注目します。チームビルディング研修の一環として料理を取り入れることで、外国人社員とのコミュニケーションがより円滑になります。ここでは、料理チームビルディングがなぜ、グローバルなチームに有効なのかについて掘り下げていきます。

料理は複数のステップがありつつも複雑な言語コミュニケーションが不要

料理がチームビルディングに最適な理由の1つとして、複数人の人手が必要とされるからです。具体的にいうと、料理を完成させるにはどんな料理を作るのかアイデアを出し合ったり、材料の計量やカット、調理、盛り付け、片付けなど、時には協力したり時には役割を決めて動きます。普段の仕事も一緒ではないでしょうか。ゴールをイメージして必要な準備をし、自分のスキルを活かしながら互いに協力してゴールを目指す。一緒に料理作りに挑戦するということは、社内で起こりうるチームワークの重要性をゲーム感覚で疑似体験させることができます。何よりも料理という世界共通言語だからこそ、複雑な言語コミュニケーションは不要で親密さを深めることができます。

相手の文化に興味をもつきっかけとなる

キッチンを囲んで共に料理をすることで、互いの食文化についての会話へと広がります。そして、そういった食文化についての理解を深めようと努力することは、「相手の文化を知りたい」という興味関心に直結することといえます。例えば、日本食を一緒に作ることで、外国人社員は日本についてもっと知りたいと感じてくれるかもしれません。または、日本人社員は一緒に働く社員の国の料理に興味を持ち、「今度はあなたの国の料理を食べてみたい」とコミュニケーションの機会がより増えるかもしれません。一歩踏み込んで互いのことを知りたいという気持ちこそが絆を強固にします。

楽しい思い出として記憶に残る

料理チームビルディングのメリットは日常の業務から離れ、料理という誰もが身近なアクティビティだからこそリラックスして参加できることだといえます。少し想像してみてください。会議室で座学でチームビルディングに関して学ぶよりも、キッチンに立ってみんなで調理をし、完成したらみんなで一緒に食卓を囲んで料理を楽しむ。その方が温かい雰囲気がイメージできるのではないでしょうか。楽しいからこそより積極的に参加できると思います。そしてその時話した会話、シーンは圧倒的に記憶に残りやすく、その後の通常の業務も和やかなものにしてくれます。