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チー太
チームビルディング大百科の編集長。
招き猫ならぬチームを成功に導く猫として「チームビルディング」にまつわる情報を発信している。 -
ムー吉
チームビルディング初心者。
若手社員を募った新プロジェクトのチームリーダーを務めることになって日々奮闘中。
チー太くん、初めまして。ムー吉と言います。
先日社内の若手社員を募って新プロジェクトが立ち上がりました。そこで、プロジェクトのチームリーダーに任命され日々コミュニケーションの難しさをひしひしと感じてます。
メンバーとコミュニケーションを図り、信頼関係を築くのもリーダーの重要な役目だよね。
それが結果としてプロジェクトの成功に繋がるよ!
僕もそう信じています!
最近はチームビルディングへの興味が強くなっていて、チームの皆にもチームビルディングへの理解を深めてほしいと思っています。メンバーに伝えていくためにも、ぜひ今日はチームビルディングについて分かりやすく教えてください!
素晴らしい!メンバー全員がチームビルディングについて理解をしているかしていないかでチームの成長を大きく左右するからね。
今日は、そもそもチームビルディングとは何かから、チームビルディングを行う目的、効果的に行うポイントやメリットについて、そして最後にはチームビルディングの事例まで紹介するよ!
目次
チームビルディングとは
チームビルティングとは、組織内のチームワークを強化する手法の一つです。
チームのメンバー各々が能力やスキルを最大限に発揮しながらも、協力し合える環境を整えることで、結果としてチームの目標や理想を達成できるという考えのもとに行われる取り組みを指します。
チームビルディング(team building)は日本語に直訳すると「チームを構築する」という意味です。ビジネスにおいてのチームとは、計画の実現や達成、改善のために集められたグループのこと。チームを構築するには「主体性」と「協調性」が必要不可欠です。
個々の能力やスキルを発揮しながらも、多様な考えを認め合い、協力関係を築くことが重要です。
プロジェクトの立ち上げ時はもちろん、新入社員研修、リーダーの育成といった様々な場面でチームビルディングは行われているよ!
ムー吉さんがチームビルディングに興味を持ったきっかけは何だったの?
今回初めてチームリーダーを任されてみて、若手が集まったチームとはいえ、経歴も考え方も様々で。
それはそれで面白いけど、互いへの理解が深まればもっとチームは強くなるんじゃないか、と思ったのがきっかけかな。
そう、そのために「チームビルディング」があるんだ!
チームビルディングの目的
新規プロジェクトのリーダーという立場の僕からすると、「メンバー同士の相互理解を深めて、結束力を高めたい」という目的があるけど、一概にそれだけがチームビルディングの目的ではないのかな?
ムー吉さんのは、つまり「チームのパフォーマンスの向上」だね。
それも立派な目的の1つだけど、他にはこんなものもあるよ。
・コミュニケーションの活性化
・ポジティブなマインドセットの形成
・チームのビジョン浸透
・適材適所の人材配置
ひとつずつ説明するよ!
- ①チームのパフォーマンスの向上
- メンバーそれぞれの能力やスキルを最大限に発揮し、相互理解が進めば自ずとメンバー内の結束力は高まります。主体的に取り組める職場環境やチーム内の良好な人間関係は仕事のパフォーマンスに直結します。
チームのパフォーマンスがアップすることで、チームだけでなく、企業全体の生産性効率アップも期待できます。 - ②コミュニケーションの活性化
- 新型コロナウイルスの影響によりテレワークを導入する企業が増えました。それにより、チーム内のコミュニケーションが減少し、意思疎通が難しいといった問題が顕著になっています。こうした問題を解決するために大切なのが社内交流です。社内交流の一環としてチームビルディングを行うことで、日頃接する機会が少ない社員ともコミュニケーションを図れます。気軽にコンタクトできる関係性になれば、仕事で困っている時にも自然とメンバー間で意見やアドバイスを求めることができます。
- ③ポジティブなマインドセットの形成
- 仕事する上で、ポジティブな価値観をチーム全体に共有することは重要です。
例えば、ゲーム感覚で楽しめるチームビルディングを実施することで、「面白い」「楽しい」といった感情から一体感が生まれ、チームの絆が深まります。
一人では達成できない大きな目標に対しても、「このメンバーと一緒なら乗り越えられる」といった前向きな気持ちで臨むことができるでしょう。 - ④チームのビジョン浸透
- 人は何事においてもビジョンが明確でなければ努力できません。ビジョンの浸透にはチームビルディングが有効です。
例えば、新入社員の研修や新プロジェクトのキックオフ、また新しくメンバーを迎えた時などにチームビルディングを通して組織やチームのビジョンを浸透させることができるでしょう。
ビジョンを共有認識させることで、社員に一体感をもたらし、モチベーションを向上させる役割を担っています。 - ⑤適材適所の人材配置
- チームビルディングを通じて、メンバーの能力やスキルだけでなく、考え方や価値観にも触れることができます。
リーダーにおいては、チームのメンバーの情報を把握しておくことも大切です。そうすることで、適材適所の人材配置や役割分担が実現可能となります。
チームビルディングのメリット
ますますチームビルディングに興味が湧いてきました!
チームビルディングの実施を提案する時のために、メリットを教えて!
もちろん!
メリットはたくさんあるけど、ここでは主な3つを紹介するよ。
- ①コミュニケーション量の増加
- チームビルディングとは、普段接する機会が少ない社員と交流できる場です。また、同じ目標に向かって切磋琢磨することで会話が円滑になり、コミュニケーション量が増加するというメリットがあります。
仕事における縦や横の繋がりを強化することで、課題や悩みを相談しやすい環境を整えることができます。他にも、様々な役割の人と交流することでコミュニケーションスキルの習得にも役立ちます。 - ②モチベーションの上昇
- 明確な目標やビジョンを共有することで、目標達成への意欲が湧き、モチベーションを高く保つことができます。
また、メンバーのスキルや強みを理解した人材配置がなされれば、自分の意義を見出し、役割を果たすことを重要だと感じるようになります。その結果、生産性が上がるだけでなく、会社全体の士気を高めることができます。 - ③新しいアイデアやイノベーションの誕生
- チームビルディングを行うことで、普段の業務では知ることのできなかったメンバーの意外なスキルや価値観に触れることができます。
一人では思いつかなかったアイデアも、チームで取り組めば画期的なアイデアが生まれこともあります。
このように、互いの意見が言いやすい環境作りを行うことで、イノベーションは生まれやすくなります。
チームビルディングを効果的に行うポイント
チームビルディングを成功させる秘訣はあるの?
チームビルディングを成功させるためには、
・チームビルディングの目的をチームに共有すること
・タックマンモデルを理解すること
が重要だよ!
- ①目的の共有
- 折角チームビルディングを開催しても、目的や目標があいまいなまま進めてしまうと効果が薄れてしまいます。
主催者はメンバー全員にチームビルディングで何を行い、何を学び、どう仕事に活かしてほしいのかを共有しておきましょう。共有することで、参加者は意欲的にチームビルディングに取組めるはずです。 - ②タックマンモデルを理解する
- チームビルディングを効果的に行うためには、「タックマンモデル」を理解することが要となります。
タックマンモデルとは、チームビルディングを行う中で、チームは5つの成長段階を経て成果が出せる状態になると心理学者のタックマンが1965年に提唱したことを指します。各段階は次のように定義されています。
- 第1段階 形成期(フォーミング)
- チーム内はお互いに様子見している状態です。この段階では、チームの目標は曖昧でメンバー同士の理解も不十分です。メンバーの能力も十分に発揮されないため、パフォーマンスも低いです。
- 第2段階 混乱期(ストーミング)
- 混乱期では、チームの目標を巡り意見の衝突が起きやすくなる時期です。メンバーそれぞれが、自己開示を行うことで意見の食い違いやお互いの主張が出てきます。
- 第3段階 統一期(ノーミング)
- 統一期とは、メンバー同士の相互理解や尊重が生まれ、チームとしてまとまりのある安定した期間です。
- 第4段階 機能期(パフォーミング)
- チームとして最も成熟した時期です。チームとして機能し、相互に助け合える関係性が構築できるようになる時期です。
- 第5段階 散会期(アジャー二ング)
- 散会期とは、プロジェクトの終了やメンバーの異動や退職により、チームとしての活動が終了する段階のことです。
これらの段階を経て、チームは成長・形成されます。
タックマンモデルについて理解しておけば、自分達が今どのような状況で、どのような対策が必要なのかの道標となります。
例えば、「形成期」には目標の共有やお互いについて知る事を目的とした施策が必要になります。
「混乱期」から抜け出すためには、互いの意見や考えをぶつけ合う、相互理解を深められる施策がおすすめです。
その時々の段階に合わせた施策を行うことで、「統一期」はやってくるでしょう。
チームビルディングの手法と事例
早速チームビルディングに挑戦してみたいんだけど、手法が様々あるんだね。
事例を教えて欲しいな。
そうなんだ!
チームビルディングでは、短時間でできるゲーム形式のものもあれば、体を動かすスポーツ形式のもの、中には時間をかけて泊りで行うチームビルディングもあるよ。たくさん紹介したいところだけど、今回はいくつかピックアップして紹介するよ!
マシュマロチャレンジ
マシュマロチャレンジ(別名マシュマロタワー)とは、乾燥パスタ、マスキングテープ、ヒモ、マシュマロ、ハサミを用意し、これらの道具を用いて制限時間内にいかに高い自立式のタワーを建てられるかを競うゲームです。
このマシュマロチャレンジ、実際にやってみると想像よりも難しいゲームであるということが分かります。最終的にタワーの上にマシュマロを置かなくてはいけない、というルールがあるのでしっかりとした強度のあるタワーを建てないといけません。しかし、パスタは細く折れやすく、補強をしたくても使える材料は本数や長さが決められています。
やってみると様々な問題と悩みにぶち当たります。メンバーと力を合わせて、問題に立ち向かう必要があります。
マシュマロチャレンジは、力を合わせてクリアを目指すことから、チームの絆を深めることができるよ!
ロングタイムドミノ
「ロングタイムドミノ」とは、各チーム同じ数のドミノピースを使い、より長い時間倒れ続ける並べ方を模索するゲームです。
各チームにドミノが100〜200個配布され、ゲームの最初に5分間の作戦会議を開き、その後7分間でドミノを並べます。並べ終わったら1チームずつドミノを倒し、最も長い時間ドミノが倒れ続けたチームが勝利となります。ゲームを3回繰り返して、最後の一回で一番長くドミノを倒し続けたチームが優勝です。
ロングタイムドミノは、3回繰り返すところがポイント!
PDCAサイクルの重要さを楽しく学べるよ。
条件プレゼン
条件プレゼンとは、予め決められた何の繋がりもない3つのキーワードを盛り込んでプレゼンを作るコミュニケーションゲームです。審査員から一番「面白い」票が集まったチームが優勝です。
一見何の繋がりもないキーワードでストーリーを作る必要性に迫られるので、様々なアイデアが飛び交うはずです。1人では発展しないアイデアも、チームで話し合うことで思いもつかないストーリーが出来上がります。また、チームで協力してプレゼンを作ることで、チーム内の相互理解も深まります。何よりも楽しみながら行うことでコミュニケーションの活性化に繋がるでしょう。
コミュニケーションを活性化したいチームには、「条件プレゼン」がおすすめだよ!
料理でチームビルディング
料理を作り上げる共同作業には、「役割分担」「得手不得手の把握」「段取り」「協力・協調性の醸成」「クリエイティビティ」など、一つの仕事を成し遂げるための流れと共通する要素が沢山含まれています。
料理を通して社員同士の親睦を深め、チームワークやコミュニケーションの重要性を学べます。また、料理は言葉や習慣などの壁を越え、多国籍の職場で相互理解を高めることが期待できます。
皆で料理を作った後には、懇親会としても楽しめるんだ!
自分達で作った料理をテーブルに囲めば、会話も一層弾むよ!チーム内のコミュニケーションを深めるのに最適だね。
迷った時にはコレ!「チームビルディング診断」機能を活用しよう!
チームビルディングにはたくさんの手法があることが分かったよ。たくさんありすぎて、何を取り組むか決めるのに時間がかかりそうだな。
そんな時は、ぜひチームビルディング診断機能を活用してみて!
チームにマッチしたチームビルディングが見つかるよ。
チームビルティングとは、メンバーが同じ目標に向かって各自の能力を最大限に発揮しながらも協力し合える関係作りを手助けする手法や研修、プログラムのことを指します。現在では多くの企業がチームビルディングを導入しています。
この記事では、チームビルディングとは何かから、チームビルディングの目的やメリット、実施するときのポイント、そして具体的な事例についてを解説しました。
さて、ここから具体的にチームビルディングで何をするのかを計画する方も多いことでしょう。そんな時には一度、「チームビルディング診断」を活用してみてください。チームビルディング診断では下記の2パターンの診断方法があります。